2018-03-01 ■ 短歌人(月例作品) 短歌 平成最後の 伊波虎英 手のひらにのる鏡餅へやに置き平成最後の年を迎へる 誕生日近づきくれば聞き分けの良くなる子どものやうな正恩(ジョンウン) 三が日凡々と過ぐ 火事、殺人、餅つまらせて死ぬ人のゐて 峻険な肢体めぐれる修験者の足音ならむ心搏動は ため息は修験者の吹く法螺にして死ぬまでつづく回峰の行 修験者の息ざしを消す足音のここちよき律 自、死、だ、け、は、す、な 成人の日にふる雨はなんの喩か非新成人の傘をうつ雨