torae1732004-06-28




穹窿の縫い目(ホクトノナナホシ)を引き裂いて降れジョバンニの声


マウンドに微笑みながら歩み寄る落合博満みたいな死神


熱湯を注げばほんのりぬくくなるカップヌードル容器の円周


乾涸びた海老がふやける三分間、高遠菜穂子を誉め称えよ


新羅橋いつしか白髪橋となり水の流れも橋もない場所


火を抱き枕する夜の雨音にカムパネルラの声を聞き分く  伊波虎英