青空を恋ふ 伊波虎英 ひとり来し梅雨入り近きバラ園の曇天のした目薬をさす 「正常です」と言ひし女がわが部屋の柱の釘にぶらさがりゐつ 炎色の花村萬月『裂』が載る机上をじつと見つめる女 「火事です、火事です」と叫ぶそのときを眼(まなこ)みひらき女は…
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