2004-10-28 ■ 短歌人(月例作品) 短歌 容疑者の中学時代のモノクロの写真のような曇天の朝 トーストが焦げるにおいに嘔吐(えず)くのは八月ゆえの前兆なのか 日常は啓示に満ちてまた今日もイチローは打ちチームは負けた おさな児の靴が転がるずぶ濡れの天王寺動物園(TENNOJI ZOO) イヴに会いたい お盆にはお墓参りに行けなくて歌集歌集歌集( < 我 > の墓場)をぺらぺら捲る イライラと九月の残暑、芹沢のように粛清したき人いて 伊波虎英