◆受賞作
「分身」滝田恵水
始業ベル鳴りて生まれる分身はいつも尖った視線を放つ
金属に眠る神様起こすためワイヤーブラシ新しくする
居場所なきほこりは空に導かれひかりの神が歩きはじめる
長靴をはいて走ればとりあえずガンバッテイル記号となりぬ
形容詞なき国へ行く儀式なり書類に数字記入すること

       

 
                                                   (2007.1.1.記)