2010-11-11 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 なにがなし恐ろしかりき母の部屋の枕にのこる深きくぼみが 岩崎堯子 何もかもゼロの飲み物口にするいつもどこかをごまかしている 鳴瀬きら どうしても僕に傾くシーソーの上に静かに初雪が降る 工藤足知 そういうところ少しわかるよ髪をなで早く大人になりなと思う 黒崎聡美 しじみ蝶は気ふれしやうに飛びめぐる自分の影と一つになるまで 荒垣章子 恐竜の化石を見つつ想像す恐竜を月は照らしいしかと 藤間明世