2011-04-11 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 そこにいよと花が言いますわたしからすぐにも離れたがるわたしに 谷村はるか 返された笑顔は理解することを投げだす合図わたしもわらう 猪幸絵 てのひらに乳液馴染ませつつみこむもうねむそうな母の両頬 平林文枝 ふる雪の勢(きほ)ひしづかに増しくればリストの「鐘」のひびきをおもふ 洞口千恵 病棟の待合の椅子に眠るひとは影もろともにこごまりてをり 平居久仁子