2012-01-13 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 かなしみは挨拶もなくそこにゐて一緒にテレビを見てゐるのだな 藤田初枝 馬は頸そろりと振りて私を記憶したるらし秋の匂ふ日 高崎愼佐子 小龍包は紙よりも破けやすくしてはださむき夜の夢に出でたり 内山晶太 バランスの崩れはじめし連れ合ひが仙人掌の鉢増やしつづける 大滝世喜 降りそうで降らない傘は手放せないこんな生き方やめてしまおう 大橋麻衣子 この国がよい方向にすすむなら下落せよわが東電の株 若尾美智子