2017-06-01 ■ 短歌人(月例作品) 短歌 ○ 伊波虎英 やかましき音をたてつつシェーバーはわが顔面を蹂躙したり 線香の灰のやうなる白きもの電気シェーバーに溜まるは哀し さういへば母が掃除をしてをりし父のシェーバーにも同じもの 死ぬときのための笑顔を準備せぬ少女ほほゑむ遺影の中に まだつぼみ固きさくらの枝を折るごとく少女を殺めしは誰 阪神は(たとへば能見、藤浪が)稀勢の里つぽくて応援をせり 花霞とほくふくるるやうな声好きだたとへば徳永えりの