アスクルハズノ  伊波虎英


もの言はぬ生き物たちの目のごとくくらき宇宙にうかぶ惑星


過ぎてゆく惰性のままの日常に村上春樹の新作を買ふ


ページ繰るわが指先は光年の距離ひきよせる快に満たさる


暴君の焚書のごとし巨大物流倉庫(アスクル)は十三日間燃えつづけたり


神の庫(くら)炎上止まずトドカナイアスクルハズノアカルイミライ


おもひきり高嶋ちさ子になじられたい石田ゆり子に癒されたあと


姉ちやんとショッピングして漫才をする復帰した海原やすよ