<ログ52>

◆032:乾電池 廣西昌也 2005年03月29日 (火) 17時52分
乾電池抜いた空虚に指を入れ一子とつながらないか待ってる


◆046:泥 廣西昌也 2005年03月29日 (火) 18時39分
泥濘のなかに小さな虫がいて誰かを待っているような春


◆026:蜘蛛 五十嵐きよみ 2005年03月29日 (火) 23時39分
性格の違う姉妹にどこか似て同じ「女郎」のつく花と蜘蛛


◆020:楽(再投稿) 前野真左子 2005年03月30日 (水) 19時54分
春風を従へて来る楽隊のベルリラベルリラ蝶を零せり




<ログ53>

◆040:おとうと 秋中弥典 2005年03月30日 (水) 22時54分
生意気に反抗してくる弟を布団でくるみおとうとにする




<ログ54>

◆014:主義 なかはられいこ 2005年03月31日 (木) 23時12分
主義なんてぽんぽんだりあワタクシはしどろもどろに暮らしております


◆008:鞄 島なおみ 2005年04月01日 (金) 11時19分
夕暮れの車掌鞄の黒こげの口が銀貨をこぼす春です


◆092:届 鈴木貴彰 2005年04月02日 (土) 10時04分
あの空に放った鳩のあたたかき胸の鼓動を届ける雨だ