2007-09-04 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 六月の雨に濡れたり パチンコの巨大モニターだけが饒舌 竹田正史 越え隔る山河呼ぶごと病む床に父は唄ひき長野県歌を 三良富士子 モネの絵は少し離れて眺むべしセーヌの川面の揺らぎも見ゆる 阿萬美奈子 お金はたーんとあると言ふときのたーんといふ響きが好きだ 田宮ちづ子 メール待つ我の窓辺にささがにの窓拭きびとが降りてくる午 砺波湊 小さき手で孫が育てしきうり食む今日がわたしのサラダ記念日 遊亀涼 このちからみんなに分けてあげたいな文章を書くこのうれしさを 上村駿介(11歳)