2008-01-06 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 人間の壊れ方にもいろいろとあるがわたしはひび割れている 松木秀 耳栓をすれば砂漠の風の音氷河の蒼き崩落の音 洞口千恵 子を膝に乗せてピアノを弾く母の塗り潰された顔が振り向く 大橋麻衣子 江戸末期の落語家にして朝寝坊夢楽とふ名は辞書にのこれり 下村由美子 わたくしの大事な男たちがみな禁煙を宣る神無月なり 大越泉 思い切りのよい庭師なり我が庭の空広くしてたちさりにけり 磊実