2008-03-01 ■ 短歌人(月例作品) 短歌 孤独なる男振りたる電球のフィラメント鳴り極まる秋ぞ 親指とひとさし指でこめかみを同時に指せば飛ぶ輪ゴム弾 くれなゐの輪ゴムを部屋にばらまいて眠らむ今宵、自死さながらに コインパーキングだらけの街にふる鴨脚(いちやう) 先腹(さきばら)さらば追腹(おひばら) 偽貨われら献金袋に落すごとLEDは街を灯せり 市役所の前に聳ゆる聖樹見てさめざめと泣けお初徳兵衛 玉製家のおはぎぶら提げ桂文珍(ぶんちん)の咄(はなし)を聴きに千日前へ 伊波虎英