2008-07-22 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 何もかも人に任せてひたすらに眠り続けるいのちは強し 立花鏡子 「ウザい」などと言はれかなしき母親は子を誉められて少女のごとし 野村裕心 運動のため階段で五階まで。精神科患者の健脚を見よ 生野檀 身長百六十二センチ レーニンもスターリンもメドベージェフも 越田慶子 春昼を草分けゆけばこどもらが鳥の声して野球しており 久保寛容 窓拭けば春野時間の底深く沈みし記憶映りゆくなり 吉川真実 (2008.8.26.記)