2009-06-12 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 頭頂に賞味期限の貼られある寂しい卵をいつつ睡らす 佐和美子 思いきり蛇口をしめた音をさせ笑いはじめる松坂慶子 砺波湊 点燈夫という役のみに来てディケンズのページに瓦斯の灯をともしゆく 久保寛容 マネキンの小学生は大空へ希望の双手差し出してをり 斎藤寛 床の隅しづみて昏しかの世への入り口ならむ紫きやべつ 高島藍 寺町一の二の「さんか歯科」間違えて私の奥歯を抜いた 岡頌子