薄日さす午後聴いている陽水の歌にはバスの旅多くあり  砺波湊



分水界(みくまり)を歩くはさびしうす青き双の耳よりしのび来る冬  関口博美



夫より借りし自転車こぎながら五センチ高き秋風を吸ふ  春野りりん



太陽の匂いは母の匂いするわっと抱きて蒲団取り込む  柊明日香