2010-12-16 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 捨てられしガラクタばかりが美しき影をひろげる夕立ちののち 太田賢士朗 アマゾンに中古の本を頼みたれば投げつけるごと翌日届く 三田村まどか やまない雨はないという明けない夜はないというないものが来る 吉原俊幸 人生を軽く扱ひゐるごとし借金のことローンと言ふは 荒船武文 若き男女の寄り添ひをれば早朝の橋わたりつつ足早になる 青木みよ 「挙式する代わりに身内で芋煮会します」とひとこと幼馴染みより 小玉春歌 校庭に逆上がりせしふたり子の尻のかはゆし ルピナスが咲く 長田貞子