2011-04-09 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 あたたかい牛乳のにおいやさしい、とだんだんわかるようなひとがいる 梶原治美 通るたび両手に抱きし大銀杏いまぞ知りたる抱かれしはわれと 岩崎堯子 去りてゆく父の姿に似ていたり毛筆で書く海という字は 有朋さやか 展望台に君と並びてかぶりつく山賊むすびと海賊むすび 田端洋子 言ってみれば悲劇のなかで喜びを見出すことはとてもやさしい 工藤足知 つらい事あるとき悲しい歌きくと立ち直れると痛感できた 上村駿介