2011-06-21 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 スーパーに空棚あれば近よりて何置く棚か表示読みをり 川井怜子 何か背負っているのだろうが頼むから冬木のように立たないでくれ 納谷孝 ビルの間を沈まんとする太陽はごみ箱ひとつ美しくせり 田上起一郎 ブロッコリーの粒粒なべて花となり野菜畑に異形をほこる 山本照子 首ながく持つものさびし近くより遠くの方を麒麟見ており 荒井孝子 清姫の裸足でをのこを追ふ姿絵巻に見れば涙ぐましき 牧尾国子