2015-07-01 ■ 短歌人(月例作品) 短歌 ○ 伊波虎英 木(こ)の暗(く)れのしげしげ見られゐる洞にぴつたりはまる詰め物の銀 今日もどこかでジョンとポールの歌声がきこえる青きあの星が地球 やはらかき五月の風の重なりて唯一無二なる聖典となる 何も盗らずに逃げたコンビニ強盗のごとき、然れども青春ありき 苦手なる臭ひなれどもチャーハンに入れればうまし白菜キムチ 頼りなき臭ひと思ひつつ日々の儀式に捏ねて納豆まぜる 幼き日食べゐし納豆かぐはしく豆の味はひ深かりしかな ぬばたまの黒酢、黒ごま、丹波産黒豆きな粉を毎日食す