2009-04-20 ■ アンソロジー 鑑賞・短歌人 春のねこ若草の上にすわりいてしっぽの先まで春のねこなり 田平子 「鬼は外」撒いても届かぬ吾の傍に鬼は近づき両手広げる 佐野良子 こと切れし病者に義歯をはめやれば張りの豊けき仏となりぬ 松岡建造 マニキュアの瓶ならべればつぎつぎに極楽鳥となって飛びたつ 今井ゆきこ 二歳児がはじめて描きし母さんの顔より足と手が伸びており 藤間明世 「訴」といふは「逆方向に切り込みを入れる」と電子辞書のたまひき 勺禰子 (2009.4.27.記)