とりあえずゴミ捨てにゆくゴミ袋ふたつ分ほど軽くなるため  柏谷市子



さういへば介護の介の字ふわつと突然降りて来る字のやうなり  中平敏子



尻尾高く揚げをるなり春なれば猫の肛門くれなゐを帯ぶ  矢野千恵子



八百余機の三輪ターレ荷を運ぶ働き蜂の巣うつりのごと  有沢螢



辞書にない言葉の使い方があるライブハウスをさすときの「箱」  魚住めぐむ