短歌人(エッセイ)

◆ 鉋とノミ 伊波虎英 紫陽花の影絵となった白昼にわたしの首が座礁している 十月の雨降る森は眼帯の少女となりてけむっておりぬ 守谷茂泰 枯れつくすときを迎えむわが詩藻 水子供養の飛行機草も 人殺すわれかもしれず敗戦日黙祷のあと顔あげてゆく 八木博信 …

◆ 良い短歌/良い読者 伊波虎英 「9月時評/短歌と出会う」で村田馨氏は、作者と読者との間に ある<良い短歌>についての認識のズレに触れて、<良い短歌>が <良い読者>とめぐりあう確立を高めるためには、読者の物差しと 作者の物差しをできる限りすり…

◆ 『銀耳』再読 伊波虎英 五月十六日に東京で行われた短歌人の研究会の様子を、みの虫さ んがCD−Rに収録して送ってくださった。取り上げられている歌 集は、僕のお気に入りの一冊でもある魚村晋太郎さんの『銀耳』。 発表者の木曽陽子さんが、魚村作品に…

◆ 斉藤斎藤> よりも作品を 伊波虎英 三月号の「三角点」に掲載されていた廣西昌也さんの「斉藤斎藤さん の「名前」」を、以前インターネット上においても枡野浩一さんが 藤斎藤> に異を唱えていたことを思い出しながら読んだ。 初めて僕が「短歌人」を手にし…